とり将コロッケ・作って食べました
いつも愛読している料理雑誌「おかずのクッキング」。
TV放送もよく観ていますが、放送開始から45年なんだそうです。
その記念として「おかずのクッキング」に料理レシピを提供されている方々が「伝えていきたい”この一皿”」として一品を紹介している企画が今月号に掲載されています。
その中から、笠原将弘さんのレシピ「とり将コロッケ」を作って食べてみました。
食の和音「とり将コロッケ」
http://shokuwa.com/recipe/res/resipi959.html
とり将コロッケはいいとこどりの味
「とり将」というのは、笠原さんのお父さんが営んでいた焼き鳥屋さんだそうです。
笠原さんは、お父さんが亡くなった後を継いで、いまのお店「賛否両論」を開店するまで包丁を握っていたのだそうです。
その「とり将」で人気だったのが「とり将コロッケ」だそうです。
この料理の一番特徴的なところは、鶏ひき肉を使っているところです。一般的にコロッケで鶏肉はあまり使いませんよね。
いかにも「焼き鳥屋さんのコロッケ」という感じです。
さらに、使う鶏ひき肉の量がかなり少ないのです。
逆に多いのは、ジャガイモと玉ねぎ。さらに多いのが小麦粉とバターと牛乳で手作りするいわゆるホワイトソース。
ですから、出来上がったコロッケはとてもクリーミーでありながら、ポテトコロッケのほっくり感があるというもの。
笠原さん曰く「ポテトとクリームのいいとこどりの味」。
ぜひ食べてみたと思い、作ってみたわけです。
とり将コロッケ・作ってみました
参考レシピだと12個分の分量なんですが、これが結構な量になります。
まずは、じゃがいも500gを茹でてから、熱いうちにつぶします。
玉ねぎを500gみじん切りにします。
フライパンで鶏ひき肉と玉ねぎを炒めます。
ちなみに味付けは、塩と粗びき黒こしょうでつけます。
次にホワイトソースを作ります。
まずは、フライパンでバターを溶かします。
そこに小麦粉を入れてしっかりと炒めます。
香ばしいかおりがしてきたら、牛乳を少しづつ加えてその都度しっかりと火を通して炒めます。
最後の牛乳を入れ終わったときに、滑らかになっていれば大丈夫です。
先ほどの鶏ひき肉と玉ねぎを炒めたものとじゃがいもをつぶしたものを、出来上がったホワイトソースに入れて混ぜ合わせます。
この段階だと、結構ゆるいのでコロッケ状にまるめるのが大変です。ですから、私の場合は、粗熱が取れたら一度冷蔵庫に入れて冷やしました。
冷やすとだいぶ作りやすくなるので、円盤状に丸めて、小麦粉、たまご、パン粉をつけて、170℃くらいの油で3~4分くらい揚げて出来上がりです。
12個のレシピ分量だったのですが、少し小ぶりだったのか、16個できました。
とり将コロッケ、食べてみました
ひとくち食べた感じはクリームコロッケ。
でも、一般的なものよりも粘性がやや強く、クリーミー感が少なめ。
ところが、その分ポテトコロッケの持っているホクホク感や芋感が、クリーミー感の少なさを補っていて、逆にちょうどよい塩梅で分け合っている感じです。
鶏ひき肉の量が少ないので、肉感はほとんどありませんが、ときどき口の中で感じる鶏ひき肉が実はとてもいい感じです。
少し牛乳の風味が強い感じもしますが、最初に雑誌で読んだ通りにポテトコロッケとクリームコロッケの、ちょうどいいとこどりをしている味です。
作るのに手間は若干かかりますが、これは美味しいコロッケです。
何度も言いますが、ポテトとクリームのバランスがホントにちょうどよい感じ。
多分、何回もトライ&エラーを繰り返しながら、分量の配分に熟慮されたのだと思われます。
とり将コロッケは再現できたのか
今回の企画では笠原さんは、大切なレシピを惜しげもなく公開してくれています。まあ家庭で出来るようにアレンジは多少されていると思いますが。
でも実際に「とり将」で提供されていたコロッケが再現できたのかどうかはわかりません。
まずは、食材が違うと思われます。
きっといい鶏ひき肉や牛乳など、選ばれた食材と一般家庭にある食材との違いがありますね。
さらに、今回は塩の量をだいぶ加減したので、オリジナルとは、塩加減にも違いがあると思います。
笠原さんのレシピでも、塩の量と粗びき黒こしょうの量は「適量」となっていますので、このあたりの塩梅が結構肝になるところなのかなと。
さらには、揚げ時間や炒め時間などの料理技術と経験値の差。。。
そう考えると、どのくらい「とり将」のレシピが再現できたのか疑問ですが、それでも美味しかったです。
これは逆に言うと、本物はさらに美味しい…と容易に想像できますね。
食の和音「とり将コロッケ」
http://shokuwa.com/recipe/res/resipi959.html
★座和 庵(ざわ・あん)
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