長野県木曽地方の初夏のうまいもの
初夏にお目見えする長野県の木曽地方のうまいもののひとつが「ほうばまき」。
最近では、買ってくるのが一般的ですが、少し前は、各家庭で作っていたことが多く、また、家庭ごとに味が違う実にシンプルな和菓子です。
なぜか、この時期になるといただくことが多くあり、何だかんだと毎年必ず食べています。今年もいただいて先日食べました。
「もえぎ会」という地元のお母さんたちでつくる団体の「ほうば巻」だそうです。
この「ほうば巻」は初めて食べましたが実に素朴で美味しかったです。
いま「ほうばまき」はいろいろな和菓子屋さんや団体が作って販売していて、ちょっと検索をしてみたら結構な数がヒットしました。
ですから、全体的な意味で「ほうばまき」とひらがなで書いています。ちなみに「もえぎ会」のものは「ほうば巻」です。
そのほかにも「朴葉巻き」「ほう葉巻き」「ほうば巻き」などその名称もいろいろです。
たくさんある中でも、いわるゆ老舗和菓子屋さんの「ほうばまき」はいろいろなところで売っていますし、たべる機会も多いです。
文句なしに、確かに美味しいのですが、老舗和菓子屋さんのものは、あんこにしても米粉の餅にしても、そこには和菓子屋さんとしてのプライドを感じます。
ですから、素朴な和菓子の「ほうばまき」が、味など含めてすべてがとても整っていて、その素朴さが「演出された素朴さ」になっているように感じてしまいます。
もちろん良い意味ですが。
それとは反対に今回の「ほうば巻」は本当に手作り感があり、全体的に雑多な感じもありで、まさに「演出していない自然な素朴さ」を感じました。
成分表示をみても、余計なものはなし、って感じですね。
その「演出していない自然な素朴さ」が味にプラスされていたということかと思います。
まあ、その情緒的な部分を排除すると老舗和菓子屋さんの「ほうばまき」の方が、味、食感、バランス、品質ともに勝っているとは思いますが。
でもこの情緒的な部分というのが、実は味の好き嫌いを決定づける最大の要素のひとつでもあったりするんですけど。。。
だから、味はいたってパーソナルな感覚。。。なんですね。
まあ、いずれにしても、どちらにしても「長野県木曽地方の素朴で美味しい初夏の和菓子」でした。
と言うことで・・・
料理、特に味はいたってパーソナルなもの。
自分が美味しいと感じるものが、値段や食材に関係なく一番美味しい。。。
本日もご覧いただきましてありがとうございました。
★座和 庵(ざわ・あん)
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