「新生姜の豚肉巻き照り焼き」を作って食べました
スーパーの野菜売り場で働いている友人の「こ芋さん」が
「新生姜の発注が少し多すぎて、タブ付き気味だ。。。でもようやく秋になって終わったからよかった。。。」と、嘆きめにホッとしていました。
ちなみに「こ芋さん」というのはニックネームですが。
「こ芋さん」は野菜の在庫管理や発注もしているので、ときどき野菜の情報もくれるけど、愚痴もくれたりするんです。
野菜の発注は天候に左右されるので難しいのだとか。。。
まあ「こ芋さん」の話はまたの機会にして。。。
そもそも新生姜は春が旬の走りで、秋口には終わる食材。
旬の最初のころは、新生姜漬けの素と一緒に並べるとこれが結構売れるそうです。
中には漬けるためにkg単位で買う人もいるのだとか。。。
でも、季節が秋に近づいてくると、だんだん売れなくなってくるのは。。。まあ必然かと。
今年は結構新生姜を食べました
そういう私も今年は結構新生姜を食べました。
新生姜はいわゆる「ひね生姜」より辛味が少なく水分が多いです。だから、薬味としてはちょっと物足りない感もあります。
でも、逆に擦ったりするのではなく、細かく刻んで大量に薬味として使うと、これはこれで瑞々しく夏らしいので結構というかかなり好きです。
また、辛味の少なさを利用して薄切りにして、しょうゆと砂糖ベースで煮て佃煮風にするのも美味しい。。。
辛味が少ないとは言っても、十分辛く、ご飯のお供としては一級の一品に仕上がります。
なんといっても、あまり後を引かない辛さがやはり夏を思い起こさせる辛味。。。ここが良いです。
でも欠点がないわけではありません。
例えば、豚肉のしょうが焼きなどの、生姜の辛味を生かした焼き物や煮物などでは、やはり辛味と風味が足りない感があります。
かと言って薬味のように細かく刻んで大量にいれると、これまた「少し違う?」って感じになってしまいます。
だから、生姜のダイレクトな食感を味わいつつ、爽やかな辛味を堪能する料理が新生姜にはあうのかなと思います。
そう、あくまでも生姜の食感が効果的であると思っているので、新生姜はけっして擦りおろしはダメかと。。。個人的には思ってます。
そんな「新生姜」ですが、もっとダイレクトに料理に使えないかと常々思ってます。つまり「何かと合わせて新生姜自体を食べる・・・」みたいな。。。
以前、新生姜と豚小間切れ肉のかき揚げを作って食べたことがあります。
新生姜を刻んで豚小間肉と三つ葉と一緒に揚げるという料理。
新生姜が豚肉に合うのはもちろん周知ですが、油との相性も結構よいです。
また今年よく作ったのが、細く刻んで南蛮風の甘酢で和えた料理。
「NHKきょうの料理・2021年1月号」から松本有美さんのレシピで、もともとは、焼いた厚揚げの上に長ネギをにんじんとしょうがの刻んだものを添える薬味的なもの。
ただ、元レシピはひね生姜を刻んでいますが、これを新生姜に変えてさらに、長ネギやにんじんと同じか少し多いくらいの量を入れて甘酢で和えると、これだけでも十分いける味になります。
厚揚げに限らず、揚げた魚でも肉でもあいます。
もちろんこのままご飯に乗せても、ちょっと酢飯的な感じになってこれが抜群に美味しい。。。
数回作った今年のお気に入り料理のひとつになりました。
新生姜をほぼ丸ごと豚肉で巻いて焼くという料理
そして更なる新生姜料理を探していたところNHKきょうの料理2021年6月号で大庭英子さんの「新生姜の豚肉巻き照り焼き」と言う料理を見つけました。
新生姜をほぼ丸ごと豚肉で巻いて焼くという料理。
先ほどの新生姜と豚小間肉の天ぷらのように、新生姜を細く刻んで使うわけではないし、千切りにして甘酢で和えるわけでもない。
つまり新生姜をそのままダイレクトに食べるということになるわけです。
これは生姜好きの肝に触れた。。。ということで作って食べてみました。
新生姜の豚肉巻き照り焼き・作ってみました
メイン食材は豚肉と新生姜。
豚肉は参考レシピだともも肉の薄切りになっているけど、指定されていても、地方のスーパーだと売っていないこともままある。。。いや実は結構あります。
まあ、このようなときは適当というか、応用というか。
あるもの使いで「薄切りのロース肉生姜焼き用」にしました。
新生姜は、皮を剥かずにそのまま使います。
だからサッと洗った方がいい。。。意外と泥がついていたり、汚れていたりするので。
そしてちょうどよい太さの「ひと固まり」を半分に切ります。
このときにバラバラにならないように「対の組み合わせ」がわかるようにしておきます。
新生姜一組を豚肉の上に置いて手前から巻いていきます。
ここに片栗粉をまぶしておく。
フライパンに油を入れて焼いていきます。今回はオリーブオイルを使いました。
しっかりと焼き色が付いたら、フライパンにフタをして蒸し焼きに。
参考レシピだと「4~5分間弱火で」とあるけど、実はこの料理はここがポイント。
私の場合は5分くらい蒸し焼きにしたけど、出来上がりの新生姜がやや硬めで、ちょっと食べにくかったし、辛味も強かった。。。
まあ、私の場合は新生姜好きなので、それほど気にならなかったのだが、普通にはちょっときつそうな感じもしました。
どのくらい蒸せばよいのか?具体的には試していませんが、食べやすくするには、新生姜を半分ではなくて4等分くらいにして、もう少し細くした方がいいかも。。。
では、料理の続き。
タレの調味料・・・酒、みりん、しょうゆ、砂糖を入れて、弱火で煮詰めて出来上がり。
もちろんバリバリ生活習慣病の私は「減塩しょうゆ」と砂糖は「ゼロカロリーのパルスイート」。
と言うことで出来上がりはこんな感じ。
真ん中に鎮座しているのが新生姜。ちょっと見た目にも生っぽい。。。ですね。
でも生ではなく、一応火が通っていますが。
新生姜の豚肉巻き照り焼き・食べてみました
甘辛いタレに豚肉が絡んで美味しい。
新生姜がザクッとした感じで、噛むと一気に広がる辛味と風味が豚肉やタレの味と香りを奪っていく感じ。。。
でも最後には口の中ですべてが融合する。。。
そして、残り香は新生姜の爽やかな辛味。。。
新生姜の量と大きさ、切り方、そして蒸焼きの時間に、ちょっと無理のあるレシピとも言えるかなと。
生姜好きにはうれしい料理。。。それほどでもない方にはちょっとヘビーな料理。
でもダイレクトに新生姜を食べるという意味において、思い付きそうで、あまりないレシピかと思います。
逆にもっとダイレクトに、新生姜を肉で巻かないで蒸し焼きにして、照り焼き風味の甘辛ダレで絡めるのはどうだろうか。。。
どこかにありそうなレシピですが、またいつか試してみたいと思います。
と言うことで・・・
料理、特に味はいたってパーソナルなもの。
自分が美味しいと感じるものが、値段や食材に関係なく一番美味しい。。。
ごちそうさまでした。
新生姜の豚肉巻き照り焼き。。。詳しい分量やレシピ詳細はこちら
参考レシピ「NHKきょうの料理2021年6月号・大庭英子さんの新生姜の豚肉巻き照り焼き」
★座和 庵(ざわ・あん)
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